殿(しんがり)



軽く優しく飲みやすく、ついつい盃を重ねてしまうような魅力を持ったお酒を、と企画しました。

私、杜氏の尚平は、うだうだ長く飲む事が好きです。そういう人を島根では「ござなめ(茣蓙舐め)」といいます。そのような時には決まってお酒を若干加水した後、燗をつけて飲んでいました。
加水したばかりのお酒は若干荒く、水離れしています。酔っているからその点はあまり気にならないのですが、加水するのが面倒でした。酔っているので、手が滑って水を加え過ぎたり。

「じゃあ最初からそんな場面で飲むための純米酒を造ったらいいじゃないか」

と考え、ある意味では自分用につくってみました。需要があるかどうか不安だったので、まずは少なめに瓶詰めしたのですが、意外と全国にもござなめさんは多く、今や定番商品となっています。

殿(しんがり)という名前は、当時蔵人として手伝いに来てくださっていた地元の方が、とにかく競馬が大好きで、「殿一気がどうのこうの」と楽しそうに話しておられたのが印象的で、宴会の最後辺りで活躍するお酒になればと思い、名付けました。本来の由来はウィキペディアをどうぞ。

本来の意図とは違うのですが、「殿を飲んで終わりにしようと思ったんだけど、なかなか終われない」と言われるのが一番嬉しかったりします。

 

2017年01月19日